あけましておめでとうこざいます。内科の貴島です。
今年は、大吉でした。でも有○Drも大吉、うちの子も大吉。
むしろ「凶」のほうが価値があるかも・・・
今日は「ビジョン」のお話です。
「私は内視鏡が専門なので、その知識を生かして産業医をしたいと思います」
とある臨床Drが産業医をする前の自己紹介。
どうですか。何かがおかしい?
そうそう、産業医活動においては、内視鏡はほとんど登場しないのです。
内科が目指すべき「理念」というか、「キャッチフレーズ」的なものはないかなー
と思い、田村先生と話していました。なんとなく、まとまったのは
「地域に求められる内科を」
とのこと。
ん・・、かっこよくない。「日本の総合内科をリードする」とかもっと燃えるような・・・
でも、確かに、良く考えてみるとこれ以上でもこれ以下でもない。
当院には格別かっこいいものはない。だけど、地域の人達は何が必要としているかは常に考えている。
「当院しかない○○が身につきます」「アメリカの○○大学と連携しています」など、目を引くものはない、けど「医療人としての真髄を学べます」という事は言う事ができる気がします。
上記の産業医の話は、内視鏡の知識を生かすだけでなく、現場が必要としていることを察知して柔軟に対応して欲しい、と語った私の先輩の話。
○○が専門だから、私は○○が好きだから、という視点ではなく、「求められていることは○○だから」という視点で動く事は、簡単なようで意外と難しい。
田村先生と話して、昔先輩が言っていたことを思い出しました。
よりよい「地域に求められる内科を」目指して、今年も頑張ります。
本文中に名前が出ている田村です。
返信削除内科の責任者です。
平成15年から大隅鹿屋病院で内科医としてやってきました。
これまで、あまり格好良い理念みたいなものを考えたことはありません。
ただただ、地域で必要とされることをやってみようの繰り返しをしてきました。
透析を診る医師がいない→自分が診る
透析を診ていたらシャントトラブルが多発→シャントPTAも自分でやる
透析困難症のケースに続けて遭遇→腹膜透析も始めよう
肺野の異常陰影の方が多い→気管支鏡やCTガイド下肺生検もやろう
結果として肺癌の方を受け持つ→化学療法もやろう
肺癌で亡くなる方も多い→緩和ケアも勉強しよう
こんな流れでやってきました。
最近は人工呼吸サポートチーム(RST)を任された→人工呼吸管理をもう一度勉強してみよう
という感じで日々勉強しています。
そんな必要とされることをやってみようの繰り返しで理念も何もないように見えるかもしれませんが、結局のところ「地域で必要とされていることを提供する」という思いでやってきたように思います。
目標を持って、そこを目指して・・・というのが正統派のやり方ですが、「人間万事塞翁が馬」みたいなやり方も悪くないのかと思います。
格好良いキャッチフレーズではありませんが、当院で研修すれば「地域で必要とされていることが出来る医師」になれるはずです。