2008-02-20

プレゼンテーション

200年2月19日

プレゼンテーション

研修委員長 木村圭一




 医者はプレゼンが得意です。と言うのは嘘で、プレゼンをする機会が多い割には、下手な人が多いです(私も下手です)。
プレゼンと言ってもスライド(私はマイクロソフトが嫌いなので、PowerPointとは絶対言いません。あえて言うなら"http://www.apple.com/jp/iwork/keynote/">Keynoteと言います)
を使ってやる物ばかりではなく、ちょっとした説明なども含みます。外来や病棟回診はもちろん、カンファレンスや、手術前の患者さんに対して、
看護師さんを始めとするコメディカルに対してもです。独身の頃は、院外でも異性に対してよくプレゼンをしたものです。
研修医の時に上司に言われました。患者さんに説明するのと、女性を口説く事は似ているので、先生はムンテラ
��これは差別用語なので使うべきではないと言われていますが、他に適切な言葉がなかなかありません)が下手なんだよと。確かに、某院長や、
某副院長は得意です。きっと無馬君(仮名)も上手いでしょうね。


 話がそれましたが、医師にとってもプレゼンは身に付けておかなければならない技術の一つです。折角素晴らしい治療をしても、
患者さんに理解してもらえなければ、裁判沙汰になる事だってあります。私に女性を口説く事を勧めた?上司も、
8割はムンテラが物を言うと言っていました。


 どんな技術もうまい人のを見て覚えるのが一つの方法です。私の尊敬するApple社(Macを作っている会社)のCEO
��最高経営責任者、Chief Executive Officer)である"http://ja.wikipedia.org/wiki/スティーブ・ジョブズ">スティーブ・
ジョブズ
は最もプレゼンが上手な人として知られています。彼のプレゼンは、とてもシンプルです。
��つのスライドには1つの事しか書かれていません。また、スライドを見る事はなく、彼の視線は常に聴衆に向けられています。もちろん、
どのタイミングでスライドを変えるかなどを考え、何度も練習している訳ですが。


 ある新製品を紹介する時には、特徴を一言で言い表します。逆に言えば、新製品の事を研究し、
何が最も訴えたいのか考えなければなりません。そういう訓練は日々の臨床でも重要で、サマリーを書く時には、
一体この患者さんから何を学んだのか?を書くようにしなければなりません(が、最近言ってません。田頭先生ごめんなさい)。
病状を説明する時でも、とにかく今危険な状態であると言う事を理解してもらわないといけません。ある雑誌に載っていた話ですが、
脳死状態になった患者さんのご家族に色々と説明し、最後にご家族が、「あの、、、いつごろ意識は戻るんでしょうか?」と言われたそうです。
これは脳死が理解しにくい物であると言うことでもあるでしょうが、やはり説明が悪かったんでしょうね。


 話は変わって、現在全国のあちこちで、徳洲会の研修説明会を行っています。色んな病院の先生がプレゼンをするのですが、
色々参考になります(これについては別の記事にしたいと思います)。私が気をつけているのは、やはり言いたい事を絞る事です。
何と3分しか時間がありません。1分で一つと思って、3つです。


 鹿屋とはどんな所か。

 食べ物はおいしいか。

 研修はどうなっているのか?


 鹿屋とはどんな所か? 地図を示し、国生さゆりさん、哀川翔さん、横峯さくらさんの故郷ですと言います。幸いな事に、
みなさんメジャーなので理解して下さいます。"http://www.seikatsusoko.co.jp/">生活創庫の社長("http://ja.wikipedia.org/wiki/堀之内九一郎">マネーの虎に出ていました
や元AV女優の豊丸さんが"http://ja.wikipedia.org/wiki/鹿児島県出身の人物一覧">鹿屋出身だと言っても、
マニアックな人にしか分かりませんので(^.^)。

 食べ物は? 森伊蔵、海、魔王と言うおいしい焼酎は鹿屋付近で造られています。ラブリーと言うスイーツも鹿屋が本社です。
肉も魚もおいしいです!と言いたいのですが、削除しています。病院と全く関係ないですね!

 研修は? 本来はこれが本題となるのですが、他の病院と同じ様な話になるので、
研修医ブログと言うのをやっていますと言う事だけ言っています。最近のテレビCMもWebをご覧下さいと言うのが多いですよね。


 先日の説明会で、ブログのURLが書かれた名刺を渡したら、これが欲しかったんです!ブログ見たいです!と言われました。
名刺を渡して喜ばれた事があまりないので、嬉しかったです。


 取りあえず、言いたい事は一つに絞ると言う作戦は成功したようです。見学に来てくれるかどうかは、ブログの内容次第です。
これからもブログ頑張って書きましょう!



5 件のコメント:

  1. 木村 圭一2008年2月20日 22:04

    朝コメントが出来ない状態になっていたようです。治りましたね。

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  2. 田村 幸大2008年2月20日 22:26

    木村先生、研修説明会のはしごで長い出張お疲れ様でした。
    確かにプレゼンテーションの能力は大切です。先生が書かれた通り外科では当然必要でしょうが、内科でも非常に重要な治療のスキル、治療のツールだと思います。例えば、慢性疾患の多くは自覚症状も無く長年経過します。4週間に1回患者さんを診察して、色々話をしても残りの27日間をどう過ごすかは患者さんしだいです。痛くも痒くもない病気に如何に注意をはらってもらうか、適切な時期に適切な検査を受けてもらうか、非常に難しく奥が深いです。たくさんフォローさせて頂いている腎不全の方などは、ステージごとの食餌指導、シャントや腹膜透析カテーテルの手術、実際の導入など何段階かのステップがあります。この流れを上手く患者さんに伝えられていると、何事もなかったかのようにスムーズに透析まで進めます。一方、十分に理解が得られないまま緊急透析導入になった方は、導入初期に様々な合併症が出て苦労します。かえって肺炎なんかは1~2週間で勝負がつきますし、患者さんは発熱、咳、呼吸困難などで治療の受け入れが十分出来ているので、その辺の悩みはほとんどありません。
    ちなみに昨日は5東病棟のスタッフ対象に肺癌の勉強会をしました。専門が異なる他科の医師、コメディカル、学生さん、患者さんなど色々なレベルの方々を対象に話をする機会を持つと様々な工夫が要求され、結果として自分のプレゼン能力の向上に繋がりますね。それに教える立場の自分が一番勉強できるので、頼まれた講演や勉強会は極力受けるようにしています。
    と言う訳で、2月29日朝の勉強会は担当者が決まっていなければ、私にやらせて下さい。すでに決まっていたら機会を改めてお願いします。
    よろしくお願いします。

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  3. 木村 圭一2008年2月20日 22:42

    田村先生、コメントありがとうございます。
    早速、2月29日の朝の勉強会お願いします。それから今週も決まっていませんので、田頭先生にお願いします。
    よろしくお願いします。

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  4. 木村先生、研修説明会お疲れ様です。
    「1つのスライドには1つの事しか書かれていません。」
    という話は、かつて駿台予備校でお世話になった英語の先生(ちょっと前にドラマになったドラゴン桜の英語教師のモデル)も同じことを言ってました。
    無馬君(仮名)という方に僕の庭を荒らされないように頑張ります。

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  5. 木村 圭一2008年2月22日 8:46

    1スライドに言いたい事一つ。しかし、それでは言いたい事が充分言えません。一言で言いたい事を言い表す、、、、という訓練の積み重ねが大事なんでしょうね。
    無馬君も優秀な人ですから、負けないように気をつけて下さいね!

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