2008年4月29日
流れを読むという事
後期研修委員長・内科部長 田村幸大
N山先生を語る不届き者が現れているようで警戒しています(オレオレ詐欺ならぬN山
詐欺)。
そうは言っても確かに最近原稿を書いていないので書かせて頂きます。
4月28日は35回目の私の誕生日でした。
ふと思い出してみると5年前に私が鹿屋に引っ越しをした日がちょうど30回目の誕
生日の日でした。
そんな訳で「あれから5年も経ったのだな~」と感慨深く思いました。
5年前の当院は今よりもはるかに医師数が少なく、病棟も100床くらい空床があり
ました。
内科医は私1人。当然、研修指定病院でもありませんでした。その他、内科学会や救
急医学会の認定施設にもなっていませんでした。
この5年間で大きく変わりました。医師は増え、常に満床に近い状態でベッドをやり
繰りし、鹿屋市の救急の輪番にも入りました。
内科医は6人(N山詐欺を働いている不届き者が内科に入れば7人)に増え、内科学
会の認定関連施設になりました。研修医も少ないながらも毎年入ってくれて活気があ
ります。
ここで、日々の診療場面の話を出してみます。
日頃診ている透析患者さんの薬剤調整でR先生やK先生に言っているのは、絶対値で高
い・低いか見るのでは無く、1~2ヶ月前のデータと現在のデータを比較して上がり
気味なのか、下がり気味なのか、ヘモグロビンの動き、PTHの動きを見て先手を打た
なければならないという事です。目標値を下回ってから慌ててエリスロポエチンを始
めるよりは、下がり気味で次の採血の時には目標値を下回りそうだから今の内に手を
打っておくという行動に出れば大きく乱れる前に修正されます(というか乱れませ
ん)。
この流れを読むという作業は日々の診療だけでは無く、病院選びにも活用出来ると思
います。
現時点で他の研修病院と比較したら見劣りする点は多々あるかと思います。決して完
成した病院ではありません。ただ、5年前からの伸び率、伸びていく勢いという面に
注目したら、決して地方の名も無き一病院で終わってしまうような病院ではありませ
ん。どうか、研修病院を選ぶ時はそんな「流れを読む」という作業もしてみてくださ
い。
実は私自身、鹿屋に戻ってきた時は長くいるつもりもありませんでした。まさか、5
年後も鹿屋にいて内科学会の認定関連施設に認定され、内科部長をやっているとは夢
にも思いませんでした。良い意味で鹿屋に来た当時予想していなかった5年後を迎え
ています。
次の5年後(つまり40歳の時です)も今は想像できないような仕事が出来るように
これからも精進していきたいと思います。
ブログいつも拝見しています。自分自身はいわゆる「有名研修病院」でトレーニングを受けましたが、「有名研修病院になる過程」でトレーニングを受けた人の話を聞くと、うらやましく思うことがあります。たぶん、病院を作っていくトレーニングも受けられたからで、それは自分がそれなりの立場になった時の宝になるからでしょう。ということで宣伝ですが、医学生のみなさん、静岡での研修もねらい目ですよ(笑)。
返信削除ちなみに、4月27日は私の35回目の誕生日でした。田村先生に負けぬように、精進しなければ。
返信削除高島先生コメントありがとうございます。
返信削除高島先生からコメントを頂けるとは思いませんでした。
ついでに誕生日が近い事や年齢が同じ事が判明し驚いています。
高島先生の事を知らない人のために簡単に紹介させて頂くと、私が湘南鎌倉病院でチーフレジデントをした時に一緒に研修医の指導をして頂いた先生です。高島先生自身も翌年にチーフレジデントをされました。その後、静岡徳洲会病院のオープンにあわせて静岡に異動し研修医の指導に取り組まれています。
高島先生の静岡徳洲会病院はまだ新しい病院ですが、院長の相澤先生をはじめとしてスター揃いの病院です。「研修をしながら病院の歴史を作っていこう」という心意気の人で関東方面の病院希望の人は静岡徳洲会病院を、九州方面希望の方は大隅鹿屋病院を是非見学しましょう。
高島先生コメントありがとうございます。
返信削除他にもこのブログを見て下さっている他院の先生方にこれからも読んで頂けるように一緒に頑張りましょう!
それから、変化の度合いと言うのはそうですね。絶対値だけでなく、、、異常値は変化した速度で治しなさい、、、って。
最後にお誕生日おめでとうございます。これからもますます活躍を期待しています!