2010年4月21日
早川さんとバセドウ病ー医局勉強会の紹介
救急部長 木村圭一
当院では、毎週金曜日の朝8時半から15分程度医局の勉強会があります(4月から8時15分から約30分になりました)。持ち回りで色んな先生が専門の事を分かりやすく講義してくれます。その雰囲気を紹介しましょう。
先日内科の吉田先生が甲状腺機能亢進症について話をしてくれました。基礎的な知識は復習になり(と言うのはウソ)大変有意義でした。また、患者さんは痩せると思っていたのですが、10%ぐらいの人はかえって食欲が増えて、代謝を上回るために太るようです。勉強になりました!
まじめだけでは当院の勉強会は許されません。歴史上の人物?から芸能人まで甲状腺機能亢進症の人の紹介がありました。紀元前の人から、今活躍中の人まで、、、、最後の人の紹介の後、利光副院長が一言。
「その早川さんって誰??」
スライドにはちゃんと写真が出ていたのですが、、、「早川じゃなくて絢香ですよ~」
http://ja.wikipedia.org/wiki/絢香#2009.E5.B9.B4
絢香さんを知らなかったんでしょうね。確かに早川と似ています。って私も去年の紅白を見て初めて知ったのですが、あたかも詳しいかのように、「紅白に出ていたじゃないですか~知らなかったんですか~?」と言っておきました(^.^)。
絢香さんは甲状腺機能亢進症だそうで、そのために活動を休止されたようですね。オフィシャルサイトは3月31日いっぱいで閉鎖になっています。病気の方が落ち着いて、是非活動を再開して頂きたいですね。
http://www.ken-on.co.jp/ayaka.html
その他、クレオパトラ、夏目雅子さん、ブッシュ元大統領、田中角栄元首相、ピンクレディーのケイさんなどが甲状腺機能亢進症だそうです。以下に載っています。
http://basedow.etupirka.org/thyroid/encyclopedia/98.html
写真が出されて、この人誰でしょう??と質問されたのですが、何と!!ピンクレディーが分からない先生がいました。ガーン!!!
勉強会の後に、利光副院長は甲状腺機能亢進症について色々語っていました(もちろん?学術的な内容ではありません)。知りたい方は副院長室で聞いて下さい。
大学時代に受けた内分泌の講義で
返信削除「芸能人には甲状腺が大きくなっている方が多い」
と聞きました。内分泌の専門家ともなるとテレビをみて気づくらしいです。
甲状腺機能亢進症だからと言って何でも手術していると、術後に
「先生の手術のせいで目が小さくなりました!!」
��つまり可愛くなくなった)
とクレームを言う患者さんもいるとか。
確かに、夏目雅子さんの目が小さくなったら、怒りますよね。本人だけじゃなく、当時の若者も。。。
ダイエットとして甲状腺ホルモンを要求する患者さんの症例問題が国試の問題でありました。。。甲状腺ホルモン→代謝亢進→やせることを狙って服用するそうです!さらに目も大きくなるので女性にはたまらないとか。問題を忘れましたが・・・ダイエット薬として甲状腺ホルモンを使用してはいけない理由は何でしょうか??
返信削除今井先生、コメントありがとうございます。
返信削除そうですね。甲状腺機能亢進症の人は元気なので芸能人向きかもですね。
でも病気ですから治療が必要でしょうね。
Y大医学生さん、コメントありがとうございます。
返信削除試験にダイエットの問題なんて出るんですね、、、
理由は以下のサイトにありました。
http://diet.goo.ne.jp/member/rensai/dokidoki/020.html
Y大生さん
返信削除チラーヂンに関する副作用は
http://www.okusuri110.com/dwm/sen/sen24/sen2431004.html
にあります。
副作用についても書いてありますが、健常者の減脂を目的とした試験は行っていないと思いますので、Y大生さんの質問の回答にはならないかも。。。
返答ありがとうございます。国家試験的には, 甲状腺ホルモン使用過多→周期性四肢麻痺, しびれ,呼吸困難で運ばれてきた~みたいなエピソードでした。甲状腺ホルモンで周期性四肢麻痺になるのは, レニンアルドステロン系が亢進して低K血症になるからでしょうか~?
返信削除Y大医学生さん、質問ありがとうございます。
返信削除以下のサイトにあります。色々難しいですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%A8%E6%9C%9F%E6%80%A7%E5%9B%9B%E8%82%A2%E9%BA%BB%E7%97%BA
内科の先生、どなたか詳しい説明をお願いいたします。
Y大生さん
返信削除周期性四肢麻痺で低K血症になる(機序の一つ)に
甲状腺ホルモン増加→消化管での糖吸収増加→インスリン分泌増加→低K血症→四肢麻痺
があったような気がします。食後やストレス、寒冷、過食、過労などの要因に曝露されると↑の機序に従い発症すると記憶しています。
ただ、甲状腺ホルモン増加だけで、低K血症が誘発されると言うわけではなく、遺伝子変異によるチャネル構造変化の有無が大きな要因のようです。参考に↓をどうぞ。
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10860600.html
今日一日調べたのですが、どこでみたのかわからなくてやや曖昧です。次のブログのコメントで木村先生が
「根拠を提出しなさい」
とおっしゃっているのに、いきなり不正確なコメントでごめんなさい。
甲状腺ホルモンがRAA系を直接亢進させるかどうかはわかりませんでした。標準生理学に甲状腺ホルモンの水・電解質に対する作用として
”ANPの分泌を促進する”とは書いてありますが、RAA系に関する記述はありませんでした。ANPの受容体は糸球体、直血管、腎髄質にあるようですの、RAA系とは直接関係ないんじゃないかと思いますが、どうでしょうか?
間違っていたら大隅鹿屋病院の汚点ですので、内科が得意な皆さん、ぜひ↑の真偽を教えてください。
もし間違っていても
「今井君のコメントは間違っている!!」
なんてブログに書かずに、ソット教えてください。そして、コッソリこのコメントを削除してください。さらに正しい機序をバッチリ投稿して下さい。
※”甲状腺中毒性周期性四肢麻痺の原因究明とその進歩”、紫芝良昌 、日本臨床 に
「甲状腺中毒性四肢麻痺は,殆ど例外なく発作に先立って血中インスリン濃度の著明な増加を伴う」
とありました。抄録しかみていなので↑の機序が正しいのかどうか確証が持てませんでしたが、全文を読めばわかるかもしれませんよ。