2010年4月27日
「今習ったばかりの人が教えるのが適切です」
救急部長 木村 圭一
徳洲会の研修理念の一つに、One see, One do, One Teachと言うのがあります(何回か紹介したかも知れません)。
つまり1回目は見学 し、次からは自分でやってみて、次からは人に教えなさいと言う事です。
それぞれ繋がっているのが大事だと思います。
100回ぐらい見学、あるいはいつか分からないが10年目の先生もやった事ない、、、、と言う処置などを何度見た所で、自分の力にはなりません(ある程度はなるでしょうが、実際に行えないのであまり役立ちません)。
しかし、次はあなたがやるんですよと言われれば、どう言った道具を使い、その道具もサイズなどがありますから、どのサイズを選ぶのか等も含めて、しっかり見学するはずです。当院では何故そのような方法で、何故そのサイズを用いるのかなども指導するように努めています(が、忘れる事も多いです(^.^))。
そして実際にやってみます。見ていたのとは大違いで、色々なポイントが見つかります。それをカルテに書き、自分なりのメモを作り、手術ならば手術記録を書き、、、、と言う事で1回の処置で何度も行ったのと同じような知識になります。
そして次は人に教えます。人に教えるのは非常に難しく、自分が本当に分かっていないと難しいです。あっ、これ理解していたつもりだったけれど全然分かってなかった!と言う事もあるでしょう。
何度かやっていると今度は人のを見てみたくなります。ああこんな工夫もあるんだとか、以前は気付かなかったポイントにも気付くようになります。
こう言う事を繰り返していると、どんどん上手くなるし、知識も深まります。
ちなみに写真は先日経皮的胃瘻造設術デビューした溜渕先生が、山本先生に胃瘻造設の指導をし、処置後にカルテの記載を指導している所です。1年目の先生を教えるのは2年目の先生が良いと言われますが、もっと極端な事を言えば、こうやって直前に習った人が教えるのが最も適切でしょう(もちろんですが指導医が二人同席しています)。
こうやって若い先生が出来るようになってくると、私のような年寄りは医局で睡眠学習が出来ると言う訳です。
溜渕先生は、今日胃瘻造設の見学に来られ、簡単な人ばかりじゃないんですね(胃の位置が変な所にあって難しかったようです)~と奥深さを学んで頂いたようです。
ちなみに、胃瘻造設で大事なのは、あきらめる事です。無理をすると大変な事になりますので、?と思ったら中止するのが大事です。でも人間は一度始めた事を途中で中止するのは難しい生き物です。それでも中止すると言う判断を下せると言うのが大切です。患者さんが元気になってもらうために作る訳ですから!
これからもどんどん出来るようになって下さい!
おっしゃるとおり
返信削除次は自分が
と思うと緊張感が違います。カンファや薬剤説明会でも、
何か質問しよう
と思って聞くと頭への入りが違うような気がします。
そう思って聞いても、数日経つと聞いたことのほとんど忘れているん自分がいるのですが。。。