2008年3月10日
2年次研修医 有馬 喬
タイヨウ
ありもっこりは香りにうるさい。
今でこそ、そこまで気にしなくなったが、かつて粉末のダシで作った味噌汁が食卓
に並ぶと、非常に不愉快であった。
味噌汁のダシは、頭と腹の苦い部分を取ったいりこ(カタクチイワシ)で、ちゃんと
水から火をかけて取って頂きたいものである。
頭と腹が取ってない時、微妙な苦味が口に広がる。
世の中には無数の香りがある。
意外と忘れられることだが、人間が感じることのできる「匂い」というものは必ず
気体である。
身近な例としては、凍らせた魚は生臭くないはずである。
(もちろん凍っていても少しずつは気化しているので多少は匂いはするが。)
便器には水が常にたまっている。
手洗い場の排水溝はS字型である。
風呂場の排水溝は変なキャップみたいなやつの周りに水がたまっている。
これはこの水(液体)によってそれより奥の配水管の匂い(気体)をシャットダウンし
ているのである。
(図参照)
たまに院内でもこの、キャップみたいなやつを外しているところがあるが、これは
外してはいけない。
話は変わって。
ありもっこりの香水は、ジャンヌアルテスの「CO2 -スカイレーベル-」である。
結構気に入っている香水である。
しかし、どんな香水よりも心躍らせる香りがある。
天気のいい日に干した布団の香りである。
全てを暖かく包むその香りはタイヨウが作り出した芸術。
誰しも手に入れられるが、お金で買えない。
今日は土曜日だったので、早く帰ってその布団でお昼寝をした。
有馬少年の寝姿はかつて、「その場にいる全ての大人が和んだ」と言われている。
今日もきっとそんな寝顔だったに違いない。
そんなお金で買えない価値に酔いしれた週末のありもっこりであった。
おしまい。
いつの間にか自称「ありもっこり」になったんですね。気に入って頂けて嬉しいです。
返信削除お風呂のキャップはそういう風だったのですね。知りませんでした。
やっぱり「もっこり」という表現は気品高き川南の神童にふさわしくないので「アリマックマ」に戻ります。短い間でしたがありがとうございました。
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