2008年3月25日
カルテの書き方
研修委員長 木村圭一
カルテは患者さんの経過を知るのに非常に重要な書類で、それ以外の使用はいけないと思う人もいると思いますが、
勉強のために使うのも良いと思います。
私が学生実習で回った科の研修医の一人はすごいカルテを書いていました。量はもちろんですが内容もです。
レントゲンなどを撮れば色鉛筆でスケッチし、どこが悪いのか一目瞭然でした。また文献などを調べたら、そのコピーを貼り付けるのではなく、
自分で全部書き写していました。
そいつは暇なだけじゃんと思う人もいるでしょうし、そこまでやるのは難しいかも知れませんが、
出来るだけその先生に近いカルテを書きたいものです。後で見返した時に、自分でも感動するはずです。自分はこの人の治療において、
これだけ頑張ったんだ、、、、と。
今私は当然そんな事していませんがm(__)m、研修医の時は頑張りました。
初めて亡くなった患者さんの時です。その方は赤芽球癆と言う診断で、何度も輸血を繰り返していました。
そのためにヘモクロマトーシスと言う病気になってしまいました。私は内科研修中で、珍しい病気は全部私に、、、
と言う事だったので主治医にさせて頂きました(研修医が私一人だったので)。
体の中に鉄が沢山ありすぎて起こる病気ですので、鉄を外に出す治療をします。瀉血(血を出す)すれば良いですが、
その人は貧血があるので出来ません。よってキレート剤と言うものを使います。今は"http://www.novartis.co.jp/news/2005/pr20051115.html">1日一回飲むだけで良い薬があるようですが、
当時は毎日だったか週に1回だったか注射を必要としていました。デスフェラールという薬です。
その薬の説明文書をカルテに書き写しました。指導医の先生には何も言われませんでしたが、看護師さんに(当時はまだ看護婦さんです)
かなり褒められました。勉強になりましたって。無馬君のように、これで夜もモテモテだったらもっと良かったのですが、、、(+_+)。
残念ながらその患者さんは急に状態が悪くなって、真菌(だったと思いますが、、、あり得ない!と田村先生突っ込んで下さい)
の髄膜炎となり、顕微鏡で激しく典型的な莢膜を見せて頂き、DNR(Don't resuscitate:
心肺停止しても蘇生を行わないで自然に亡くなって頂くことです。癌の末期や重症な患者さんにはそうする事が最近多いです)
が取ってなくて別の指導医に怒られたり、骨髄穿刺をさせて頂き、赤芽球癆ではないと結果が返ってきて、実は白血病?MDS
��骨髄異形成症候群)?などと色々勉強させて頂きました。が、今はすっかり忘れてしまっています。
赤芽球癆とかMDSとか真菌の髄膜炎とか絶対に自分が診る事ないだろうと学生の時に思ったのですがね。
少し脱線しますが、当時「"http://ja.wikipedia.org/wiki/もう恋なんてしない">もう恋なんてしない」
をカラオケボックスで歌うと映像にパジャマを着た若い男の人が出てきていたのですが、
そのパジャマの柄がその患者さんの着ていたものと同じで、カラオケに行くたびに(他に歌える歌がなかったのです(^.^))
その患者さんの事を思い出しました。今度カラオケ行ったら、「もう恋なんてしない」を歌ってビデオがどうなっているか確認したいと思います。
女性の体表解剖のビデオでない事を祈ります。
カルテに色々と書く事は看護師さんの教育にもなります(看護師さんは、
字が汚くて読めないのに(^.^)一生懸命医者の書いている事を読んでいるようです)。また書き写すと言う作業は勉強にもなります。
また最悪の場合裁判になっても、裁判官に心証が良いと言う噂です。
私が研修医の時に言われた言葉です。「どうせ書かなきゃならないんだから、世界一のカルテを書きましょう!」
ところで「"http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND51838/index.html">もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」
って意味が分かる人がいたら教えて下さい。もう恋なんてしたくなくなくな?い?って事でしょうか。
��内科医が自分の実力を示せる場所のひとつはカルテだ。」と飛跳ねる内科部長は言っておられました。
返信削除無馬君に負けないようなカルテを書けば、僕もモテモテになれますでしょうか?
ところで軍曹、最後のリンクが嘉門達夫に飛ぶのはなぜなのでしょうか。
ありもっこりは大きな字で読みやすいから大丈夫でしょう!あとは内容です。
返信削除最後のリンクの歌詞を全部見て下さい。
「もう、、、、、絶対」ってどういうこと?
と言うのがあります。「新・おじいちゃん」という曲です。知ってますよね!
��内科医が自分の実力を示せる場所のひとつはカルテだ。」と確かに言いました。ハイ(^-^)。
返信削除ただ、そんな事を書くと日頃素晴らしいカルテを書いていると学生さんに期待されてしまうので困ります。
自分の診ている患者さんのカルテの日々の記載は必要最小限です。しかも字も汚く他人は読めません。ちなみに院長よりはまだ解読の可能性が高いと自負しております。院長の字は「アラビア文字みたいだ」と、よく看護師の方が言っていますが、そんな事を言ったらアラブ人に失礼だと思います。アラビア文字はアラブ人同士はきちんと読む事が出来るはずですから。
話を戻して、退院サマリーやコンサルトへの返事はかなり力を入れて書いています。何を考えて何をしたか、ステップを踏んできちんと記載していれば、自ずとそれを読んだ人から臨床能力を評価されると思います。それが良い評価になるか、悪い評価になるかはわかりません。良い評価をもらう事が出来れば、次もコンサルトが来るでしょう。また、もっと難しい症例もコンサルトしてもらえるようになり、それに応えるために色々調べる過程で自分自身も知識や経験が増える事でしょう。これを繰り返していれば、臨床能力は必ずアップすると思います。
当院の研修医の皆さん、次もコンサルトしてもらえるように、コンサルトには力を込めて返事を書きましょう。集まるコンサルトの数が周囲からの皆さんの評価になると思います。