2008年1月3日
年賀状
2年次研修医 有馬 喬
最近はメールの普及で年賀状書く人も減ったのでは?と思っていたが、意外に減って
ないらしい。やはり、葉書で送る年賀状にはそれでしか出せない味があるのだろう
。
年賀状と言えば、ちょっと、いやだいぶ苦い経験をしている。
時は1990年代初めにさかのぼる。Mr.childrenが「果~てしない~…」って歌ってい
た頃、暮れも押し迫った12月の終わり。
「明けましておめでとう。去年は二人すれ違いも多く、仲良くできない日が続いた
けど、・・・(諸事情により中略)・・・今年は仲良くしようね。」
と、中学生のくせに歯の浮くような年賀状を書いていた。
が、しかしこの恋文・・・じゃなくて年賀状。
とんでもない所へ届いたのである。
この事実は当然うちの親も知らない。知っているのはこの年賀状を受け取った学校
の先生だけである。先生は女性で旦那さんもお子さんもいらっしゃった。
先生に届いていたなんて、知る由もない僕は、「年末番組はどこも力入れて作るか
ら、まあまあ面白いけど、年明け番組は若手芸人が繰り返し出るだけで、つまらん
なあ、子供なめてんのか?宮崎民放2つしかないんだから表も裏も同じ奴が出てると
微妙だな。」
なんてくそ生意気な批評をしていた。
ちなみに、宮崎では先述の通り、民放2局しかないので、「表」「裏」と言う表現を
する。具体的には「ドリフ見るから裏に変えて。」と言った具合である。
さて、そんな折、忘れもしない1月3日。その先生から1通の年賀状が来た。
「明けましておめでとう。今年も元気な有馬君でいてくださいね。さて、年賀状に
書いてあった気持ち読ませていただきました。しかし、私には残念ながら夫も子も
おります。愛に年齢は関係ないとも思われますが、今の貴方はまだ若過ぎです。将
来に自分の目標に向かってただただ走ってください。大人になった貴方には私なん
かよりずっとずっと素敵な方が現れますよ。その日まで自分を磨くよう頑張ってく
ださい。・・・とちょっと冗談言いましたが、ちゃんと自分の彼女に送り直しなさ
いね。そしてはやく冬休みの課題をしなさい。」
・・・。
吹き抜ける冬の風。
冷や汗をあざ笑うかのように乾かしていく。
名前確認の重要を早くも認識した瞬間であった。
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