2008-01-18

国家試験

2008年1月18日

国家試験

2年次研修医 有馬 喬


役に立つ体験談であるかは不明だが、国家試験を乗り越え4月に入職される先生へ。


自分は「この会場に自分よりできる人はまずいないだろうなぁ。ていうか、そうじ

ゃね?神童だし。」とほとんど意味不明の確信に近い「根拠の無い自信」を持って試

験に臨んだ。


もし分からない問題に出会ったら…。

「ん?、分からん。」⇒「あ!そもそも俺が分からんのに分かるやつがいる訳無い

な!」⇒「差がつく問題じゃない!無視。」⇒「でも勘も鋭い俺なら正解にたどり着

くのも容易!勘も実力のうち!」

…というように、ほとんど病的なまでの自信を持って3日間を終えた。


国試本番は誰でも程度の差はあれ、不安である。

むしろ不安が全くない人はちょっと危ない人である。

たまにそんな人いるが…。


本番の不安な状況では、「自分は今日まで、一生懸命頑張った。だからきっと受

かる!」といった、「一生懸命頑張った」という「事実」に裏打ちされた「自信」が

背中を押してくれる。

これを「根拠ある自信」という。


しかし、「根拠ある自信」は本番のある種の不安に対して、脆い部分がある。

それは…


「苦手な分野もっとやってたら良かったな。」

「普段あんまり出ないからやらなかったけど、今年たくさん出たらどうしようか

な。」

「みんなもっとやってたらどうしようかな。」

「ガラ!っと傾向変わってたらどうしよう。」

といったものである。

特に本番直前こんな不安が過ぎっていてはできる問題もできない。

まして、実際にこれらの不安が的中してもどうしようもない。

しかし、全ての準備が完璧な人なんてそうはいない。

むしろ、準備の段階でそう思い切ってる人こそ「驕り」である。

みんな不安である。


こんな時、先述の自分の話に出てきた、「根拠の無い自信」がこの種の不安を得意

としている。

この「根拠の無い自信」は普段、その多くが「単なる驕り」や「単なる勘違い」で

自分の成長を邪魔するものである、が本番はこの「根拠の無い自信」を大事にした

い。

もちろん、根拠が無いのだからエビデンスなんてない。

そこにあるのは「勢い」だけである。

しかし、確実に不安をかき消してくれる。

「何かイケてる気がする」、とイケてなくても勝手に思い込んで突っ走る事である



頑張れ。


最後に4月からの話をして今回は終わりにする。

当院を研修病院に選んだ時、「当院で研修すれば、他で研修するよりも2年後、でき

るようになっているだろう。」という事に「根拠ある自信」を持って決めただろ

うか?

それはまず無いだろうと思う。

おそらく「何となくそんな気がする。」という「根拠の無い自信」に背中を押され

決めたのではないだろうか?

しかし、その「根拠の無い自信」は、2年後に事実に裏づけされた「根拠のある自信

」にかわっているはずである。

僕がそうであったから。


4月から一緒に頑張ろう。


 



2 件のコメント:

  1. 木村 圭一2008年1月18日 19:43

    う〜ん、素晴らしい!
    今年入ってくる先生達も2年後に同じ気持ちになれるよう、ご指導よろしくお願いいたします。
    今日は辛いもの沢山食べさせてあげますよ!

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  2. 本日は大量発汗に備え、バスタオルを持参致します。

    返信削除

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