2012-06-30

山北での研修

 

みなさん、お久しぶりです。
鹿屋を離れて一ヶ月。忘れられないようにブログ更新します。
2年次研修医のウラキ@山北、新潟県です。

初めての外病院での研修も一ヶ月が経ちました。
今まで、どれだけ上の先生に頼っていたか、いやというほど実感しています。
自分で入院させて、家族に説明して、退院を決めて・・・やらないといけないこと、決めないといけないことがたくさんあって、その一つ一つに自分の判断が必要になってきます。

そして、鹿屋では当たり前だったことが外では当たり前ではないことも実感。検査も、準備から自分でやって、検査室に持って行って・・・鹿屋がすごく恵まれてた環境だったとわかりました。

ここ山北は新潟県の北部なんですが、ほぼ山形県との県境にあり、病院から10分車で走ると県境です。生活圏としてほぼ山形県です。
病院からは日本海の水平線が見えて、夕方には病棟から最高の夕日が水平線に沈んでいきます。

海がものすごいきれいです!!

写真①
↑病棟からの夕焼けの日本海

写真2

↑日本海に沈む夕日

写真3
↑病院から1時間ちょっとの酒田市にある倉庫

大きな病院は、山形の鶴岡市まで車で1時間、新潟県の北部の中核の村上市までも1時間かかります。

高齢者が多く、車がない方は移動がかなり厳しい。

山が多く、夏の今はいいけど、冬になるとどうなるのか想像が全くできません(汗
そして、慢性期病院がないため、山北徳洲会病院で急性期が落ち着いた患者さんも行く場所がなく、ずっと病院に入院している状態です。
地域で施設も2つあるけど、そこも順番待ちで空きがない状態で、厳しい状態です。

そんな地域で、急性期の患者さんを中心に担当させてもらったり、透析回診をしたり、外来をしたり。僕がここにきて一番楽しかったのが訪問診療でした。

超ベテランの看護師さんと二人でお宅に訪問。

「こんな天気のいい日は蛇がいるからゆっくり走りますね」
車の中で、ベテラン看護師さんにこの地域について教えてもらったり、将来について相談に乗ってもらったり。その看護師さん曰く、

「この地域の最低の医療を見て行って下さい。ここでは、薬とかは大きな意味を持たない。本人や家族の自然治癒力や生活力を引き出すのが訪問です。」
大きな衝撃がありました。

確かに、癌があってお看取りを家でする方、在宅酸素7Lで奥さんと暮らしている方、みんな教科書的な治療はしないけど、それが最低の医療だとは思わなくて、むしろそれが最高、最良の医療なんだと思うようになりました。

いろいろ考えさせられることは他にもたくさんあります。
誤嚥性肺炎で入院して、肺炎は良くなったけど、経口摂取ができなくなった患者さんに経鼻管で栄養を流すか、その後は胃瘻を作るか、それとも末梢点滴だけにするか・・・
ニュースでもやってたけど、難しい問題です。
毎日これでいいのか、葛藤しています。

書きたいことはたくさんあるけど、またにします。

先週末は東京で2年次研修会があり、同期のメンバーにも再会。ホッとできる時間で、また頑張ろうと思えました。

では、また!

1 件のコメント:

  1. 外科:奥田2012年7月11日 10:43

    浦木先生
    いい経験を積んでいるようですね

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