2008-03-04

科の選び方と女の選び方

2008年3月4日

科の選び方と女の選び方

研修委員長 木村 圭一


 大事にとってある書類がいくつかあります。学生時代の講義の資料(一つも漏らさずあるはずです。全部読んだかどうかは不明ですが)
を始め、ノートも保存しています。時々見ては、字がきれい(今と比較して)とか、この頃はどんな医者になりたかったのかな、、、、、
と思い出すようにしています。こんな難しい事講義で聞いていたんだ、、、、なんて事も時々ありますが、全く記憶にありません(^.^)。


 また、日本医事新報ジュニア版と言う雑誌も保存しています。"http://www.jmedj.co.jp/index.jsp">日本医事新報社が発行していたもので、"http://www.jmedj.co.jp/magazine_iji.html">日本医事新報の学生向け版です。
現在は月刊「junior」
として発売されています。私が学生の時には無料で配られて(というか学生のたまり場の所に放置?されて)いました。
その中には学術的なものから、研修医の生活、何故今の科を選んだのかなどの記事が載っていました。こんな役に立つものが無料なんて、、、
と思いました(なにしろ、色んな人の今の科を選んだ理由を載せた辞書みたいな分厚い本を買ったぐらいでしたから)。良い時代でしたね。


 私が保存しているのは、No.293号です。平成2年(1990年)6月号です(18年も前!)。私は5年生でした。その中の
「科の選び方と女の選び方」という論文がとても気に入ったのです。著者は、名古屋市立大学助教授・医療情報部(当時)の宮治 眞先生です。
紙が茶色く変色していて、コピーするとグレーの書類になります(^.^)。念のため?パソコンで打ち込んで保存もしています。


 「いささか刺激的な題で恐縮である。」と始まるこの論文は、科を選ぶ事は、女を選ぶ事と同じ(女性であれば男性を)であるとして、
色々書かれています。当時は今のような研修制度ではないので、
卒業して医者になる事=ほぼ大学の医局に入局する事であった事を考慮に入れて読みましょう。


・学んだ内容や研究テーマなどアカデミックな事を基準に考えている人が多いが、一部の優秀な学生にのみ通用する選び方である
��美人で料理がうまくて、高学歴な女性が良いとは限りません)。

・医局は教授を核に成り立っており、入局とは学問と言うよりも、どろどろとした生涯にわたり同じ釜の飯を食うというような日常生活である
��美人も3日であきる、、、、)。

・よって科を選ぶのに必要な事は、教授にほれたかどうかである(今はないでしょうが、財産目当てで結婚しても、、、)。

・ほれた相手から受ける仕打ちなら何でも耐えられるし、ほれた相手に恥をかかせないよう頑張るのが男と言うものである
��私は男の中の男でないので、これは無理です(^.^))。

・素晴らしい相手を見つけられるかどうかは、自分の感性にかかっている。


 ということで、自分を磨く事も重要であると結んでいます。当時、講義に全然出ていない同級生が、
俺は肝臓をやりたいとか言っているのを聞いて疑問に思っていたので、ドンピシャな内容でした。何度も読み返した記憶があります。


 当然私はこの論文に書かれている通りに研修先を選びました。有名な先生がいるかどうか、英語のカンファレンスがあるかどうか、
経験する症例が多いか、等の宣伝文句には目もくれませんでした。"http://www.nankodo.co.jp/wasyo/syo_syosai.asp?T_PRODUCTNO=2208921">ナースのルール347
��井部俊子訳、南江堂)と言う本には


「職場を選ぶ場合、次のような事を基盤にして選ぶこと

組織の理念、看護実践の基準、方針を貫くに足る看護部門の力、キャリアを追求できる機会

海岸で、ナースがポーズをとっているような写真が載っている情報誌からは、こうした情報は得られない(ルール22)」

と書かれています(^.^)。


 徳洲会の場合には、徳田理事長に惚れたかどうかですね。院長や研修委員長に惚れても意味がありませんよ。
もしかしたら教育管理部のお姉さまに惚れた方が良いかもしれませんが。


 いつも実習に来られた学生さんには、この論文をお渡ししております(先日の学生さんには渡せませんでした(+_+))。
読みたい方は是非ご連絡下さい。


 ちなみに、この号の宣伝には、パソコンによる国家試験練習システムが発売になるとあり、
何と5インチフロッピーディスクで提供されています。すごい時代ですね、、、、今はフロッピーディスクと言うもの自体が、、、
考えられませんね。携帯電話なんてのももちろんありませんでした。


 時代は変わっても、変わらない素晴らしい科の選び方だと思いましたので紹介しました。



2 件のコメント:

  1. ありもっこり2008年3月5日 21:31

    何科になるべきかいつも考えます。今までの変遷としては、心臓血管外科⇒外科⇒内科な感じですが。まだまだ変わるかもしれません。http://202.133.118.29/trainee_doctor/archives/2007/12/post_20.php
    先日、中山副院長に「30歳が自分の進む道を決定するひとつのポイントだ。それまではやりたいことをやりなさい。」と言われました。4月から色々模索しつつやって行きたいと思ってます。

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  2. 木村 圭一2008年3月5日 22:19

     ありもっこりさん、コメントありがとうございます。もしかしてお会いした事ありますか?
     昨日の縫合の勉強会に来ておられた方でしょうか?もしかして、昨日の勉強会で外科医になりたいと思ったのでは?
     いつでもお待ちしていますよ!
     中山先生も良い事言いますね!

    返信削除

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