2008年2月6日
☆ ありがとう
研修医1年次 田頭小百合
この病院に来て10ヶ月が経とうとしています。
いろんなことがありました。
ぶっちゃけ最初の2ヶ月くらい、泣いてばっかりでした。仕事やだやだって旦那に駄々こねまくってました(指導医の先生方、院長ごめんなさい)
。
26にもなってやっとこさ社会人1年生です。ぴかぴかの1年生のはずがお肌の曲がり角です。いろんなことが辛かったです。
でも、それでもなんとかやってこれたのはいろんな人の手助けがあったからだなあと思います。
研修医は外来も時間かかります。カルテ書くのも遅いです。診察前の患者さんのカルテが溜まっていきます。
途方にくれて泣きそうになっていたら、看護師さんが「大丈夫、先生、こっちでできることはやるから。サポートするから。がんばって。」
ほんとに涙が出そうでした。
なかなかご飯が食べられないくらい忙しいときはそっとチョコレートや飴をいただいたり、
夜中病棟でカルテ書いていたらそっとお茶を淹れてくれたり、当直室が事情で埋まってしまって寝るところがないときは「先生、
うちの病棟の個室1つ空いてるから、朝まで寝ていっていいよ」
院長は帯状疱疹を見たことがないという私に、「これこれ、みてごらん」と自分の帯状疱疹を見せてくれました。
「意外と体の表面より中が痛くて、腰痛かと思ったりする」と貴重な体験談つきで。
毎日遅く帰ってきても、ご飯作って待っててくれる旦那がいます。
辛い立場のとき、かばってくれた人がいます。理不尽な目にあったとき、守ってくれた人がいます。
医者になると、みんなが「すごいねー、えらいねー」なんて言ってくれますが、
本当はいろんな機会と助けに恵まれた結果そこに立っているわけです。いろんな人がいろんな立場でがんばってくれている結果、
うまく回っているわけです。
もうちょっとで1年経つけど、2年目も謙虚に!と思う冬の日です。
感動的な話をありがとうございます。一つ一つをこれから詳しく記事にして頂けると嬉しいです。
返信削除研修医の最初の頃は、CVを入れさせてもらったら幾つもキットを無駄にしたり、縫合をさせてもらったら凄く長い時間がかかったりで、役に立つどころか周囲に迷惑をかけてばかりで給料をもらう事を申し訳なく思っていました。
返信削除自分なりに努力して1年経った頃には指導医や周囲のスタッフから色々と頼まれるようになり、「ありがとう」と言ってもらえるようになりました。一杯一杯で仕事をしていましたが、チームの一員として認めてもらえた様な気分になって嬉しく思いながら研修していました。
年次が進むにつれて周囲から頼まれる内容はどんどんレベルアップし、院内だけではなく他院からも頼まれ事が来るようになり、頼まれ事の度にため息をつくようになりました。
田頭先生の話を読んで、忙しくても役に立てるようになっていく過程が嬉しかった事を思い出しました。人の役に立てる事は本当は嬉しい事のはずですが、頼まれ事の度にため息ばかりついている自分を何とかしたいものです。
同期の研修医がいると1年目で出来る事はこの辺りまでと目安が持てるのですが、一人だけだと常に自分が病院内で一番下という環境になってストレスは多いと思います。そんな大変な中でも、今の気持ちで研修を続けていけば、すぐに周囲から言われる「ありがとう」の数の方が多くなっていくと思いますので、頑張って下さい。
4月に比べるとフットワークが軽くなって色々こなせてるんじゃないでしょうか。
返信削除かつて僕は軽すぎて足元すくわれるぞ!と言われたことがあります。今は体重が増えて足元すくわれる危険性は減ったと思いますが。
医局の新年会でなにげなく田頭先生に尋ねた「先生はどんな医者になりたいの?」そのときの先生の返事を思い出します。
返信削除今までたくさんの若い先生に同じ質問をして来ましたが、どの返事も酒が抜けて素面になった後は思い出せません。
でも田頭先生の返事は覚えていますよ。
私にとってはまさに不意打ちくらったようなもの。まさかこんな返事が返って来るとは・・・嬉しい誤算でした。
田頭先生の返事を聞いて、「やっぱり大隅鹿屋病院は素晴らしい!」と私の思いが確信に変わりました。
ありがとう。
その気持ちを忘れずに研修がんばって下さいね。
鎌倉にも応援している人がいますよ。
PS
私も遠回りしたので26(41?)で医者になりました。